【クラブミュージック】クラブで流れる曲（ヒップホップ編・2021年）洋楽から日本語ラップまで

はじめに

こんにちは。MRMYX（ミスターミックス）です。
今回は2021年にリリースされた曲の中から「クラブ映えするヒップホップの曲」だけを使ってDJミックスをつくってみました。ミックスの中で使っている曲をまとめたSpotifyのプレイリストもあります。

ぜひお好きなプラットフォームで聴いてみてください。

用途

・見落としてる2021年の曲のチェックにどうぞ。
・大きな音でかけて踊るのにどうぞ。
・DJでもバリバリに使える現場感のあるトラックリストだと思います。DJの方はぜひ曲ごとにもチェックしてガンガンプレイしてください。
・ちょっとしたパーティーのBGMにどうぞ。
・お店などの店内BGMにどうぞ。（飲食店には向かないかも）
・仕事や勉強など作業用BGMとしてどうぞ。
・車や自転車、電車など移動中のBGMにどうぞ。

様々なシチュエーションでたくさん聴いてください😊

ヒップホップは2021年現在世界で一番人気のあるジャンル

フォーブスの記事によると、2017年にヒップホップ/R&Bの人気がロックを抜いたみたいです。

統計的にそういう事実があるのに加えて僕自身ジャンル関係なく色々聴くんですが、2021年現在においてもヒップホップなどのジャンルからトップスターや多くの時代を象徴する曲が生まれている感じがするし、オールジャンルのランキングとかを見てもヒップホップ/R&Bが多くを占めているんですよね。

また、ハイパーポップをはじめ他ジャンルの音楽にもここ数年ヒップホップで多用されている「ブルックリン・ドリル」のビートが取り入れられていたり、ハウスなどのダンスミュージックにもラップが取り入れられていたり（これは80年代からずっとですが）、ヒップホップはあらゆるジャンルにおいて無視できない存在であると言えます。

他のジャンルにも素晴らしい音楽が存在しているということは百も承知ですが、ヒップホップ/R&Bは現代の「ポップ・ミュージック」のポジションにあり、このジャンルをおさえておけば世の中で多くの人に聴かれている音楽の大部分は把握できるのではないでしょうか。

MRMYX – ALL 2021 100% CLUB TUNE HIP HOP MIX

SoundCloud

Mixcloud

YouTube

Spotify

こちらのSpotifyのプレイリストには、ミックスに収めることができなかった（馴染まなかった）少しタイプの違う曲やテンションの異なる曲を追加で25曲入れてあります。ミックスを聴いた上で合わせてチェックすることでより楽しめると思います。

選曲、ミックスの内容について

以下は、僕の細かい色々な考えをまとめた部分になります。「細かいことはいいから音楽だけチェックしたい」という方は読まなくても全然大丈夫です。ミックスだけ聴いても充分楽しめると思います。

ただ、言葉でしか説明できないことなどを書き表してあるので、僕の脳内に関心のある方は読んでいただき、今回のミックスについての理解を深めてみてください。

クラブに行かない人がつくった「クラブミュージック」のミックス

「クラブミュージック」のミックスとは言っても、僕自身最近は全然クラブには行ってなくて、単にクラブミュージックやヒップホップが好きというだけで、実際の現場がどうなっているのかは全くわかりません。あくまでネットを通じて見たヒップホップシーン、掘った曲、僕のクラブミュージックのイメージ（妄想）、それをまとめたものであることをあらかじめご了承ください。

「クラブで流れる曲」というより、「クラブで流れていてほしい曲」的な感じですかね。

でも実際に流れてる曲も結構入ってると思うし、「今後の定番」になる曲も多いと思います。

まあ、とにかく「クラブの雰囲気（ヒップホップ編）」っていうのはこのミックスを聴けば存分に味わえると思いますw

「クラブミュージック」はEDMやハウスやテクノだけじゃない

ネットで「クラブミュージック」と検索すると、ほとんどが「EDM」とかで、この状況だと「クラブミュージックについて知りたい人」が本当のクラブミュージックにはなかなかたどり着けないんじゃないかな〜と思います。

実際はクラブミュージックって「EDM」だけじゃないし、もっと幅広いし、深みも歴史もあるんですよね。

クラブミュージックと言っても「EDM」以外にも様々なジャンルがあるんですが、今回は「ヒップホップ」かつ「2021年のヒップホップ」、その中でも「クラブ映えする曲」という切り口で１本のミックスにまとめてみました。

ヒップホップの中でも曲の系統の違いがある

「ヒップホップ」と一言で言ってもかなり色んなタイプがあるんですよね。

かつ、こういった上の図に示した様々な要素が実際には１つの曲に１種類ずつ取り入れられているわけではなく、曲によってかなりミックスされているし、曲の効能も曲の「つくり」によって決まるわけではなくて、生っぽい音でもクラブ映えする曲もあれば機械的な音でもクラブ映えしない曲もあったりします。
昔のサンプリングソースを使っているからといってなんでもかんでも「アンダーグラウンドサウンド」になるわけでもないし、音数が少ないとかテンポが遅いからといってホットなフロアでハマらないわけでもないし、ヒップホップは奥が深いです。

僕にとって最も「クラブ映え」「フロア映え」するヒップホップの曲というのは、ミニマルで無機質なビートとパーティーラップの組み合わせです。こういう曲を大きなスピーカーで大きな音で聴くと普通にカッコいいですよね。今回はそんな条件に当てはまる曲だけをまとめて１本のミックスにしてみました。
（ただ、今のヒップホップシーンではこっち系の曲よりもエモラップとかもっとサグい曲やラッパーの方が人気がありますね。DJもあんまりこういう曲はかけないんですよね…。僕は今回のミックスに入れたタイプの曲の方が好きなんですけどね…。）

このミックスには（当然ですが）2021年のヒップホップの全ては収められていないです。あくまで「クラブ映えする曲」「フロア映えする曲」だけでまとめてあるので、もっと全体像を知りたいという人は下に置いてあるプレイリストにも2021年のヒップホップの曲がたくさん入っているので合わせてチェックしてみてください。

下のプレイリストに入ってる曲が「クラブ映えしない」わけでは決してなくて、ラウンジフロアとかセカンドフロアだったら全然使える曲やタイミングによってはメインフロアでかけても全くおかしくない曲がたくさん入ってます。また音色（おんしょく）とかムードが違うから分けてる曲も多いです。
今回の僕のミックスは「メインフロア、ダンスフロアで映える曲」という選曲なので、シチュエーションがちょっと違うんですよね。
イメージを正確に伝えるためにも「これ入れたらイメージブレるな」っていうような曲は「フロア映え」する曲だとしても分けました。統一感重視です。

全体として曲の量は多くなってしまうかもですが、「ミックス１本じゃ全然足りないよ。こんな量じゃ満足できないよ」という方がもしいればチェックしてみてください。

（曲はほとんどかぶらないようにしてあるので、無駄なく聴けると思います。
僕は自分が知っているものの全てを紹介しているわけではなくて、自分でも何度も聴きたい美味しいところしかピックアップしてないので、大きなヒット曲や有名なラッパーなどの曲であっても好きになれない曲や長く聴けない曲は入れてないです。
そんな感じで、「僕が発信していない曲」っていうのも結構あるので、有名なDJのミックスとかMixcloudやYouTubeのミックス、もしくはSpotifyなどの公式プレイリスト、ヒップホップ系のメディアやライターなどの情報も参考にしつつ色々と組み合わせてチェックしてもらえるとより2021年のヒップホップシーンの全貌がわかるんじゃないかなと思います。
逆に言うと、僕のプレイリストやミックスにはそういうところをチェックしても出てこない曲もいっぱい入ってます。なので「合わせて聴く」のが一番良いと思います。）

　
もっと聴きたい人用プレイリスト

▶︎ “Top Tracks of 2021” by MRMYX（2021年の音楽 / ヒット曲まとめ）
▶︎ “Top Artists of 2021” by MRMYX（2021年の音楽シーン / 人気アーティスト / 流行まとめ）
▶︎ ALL 2021 100% CLUB TUNE HIP HOP MIX (Playlist +α)
▶︎ MRMYX presents… Best Hip Hop / R&B songs of 2021

今回のミックスで使っている曲は2000年代のヒップホップのスタイル

今回のミックスで使っている曲は「新しさ」という観点で見るとそんなに「新しさ」はないですね。

リリースされた時期は全て2021年なので「新しい曲」であることは間違いありませんが、音楽として未来の音楽かどうかというと未来の音楽ではないと思います。

ほとんどは2000年代に確立されているヒップホップのスタイルで、それの2021年版みたいな感じだと思ってもらえれば。
90年代後半とか2000年代前半ってサウスヒップホップを中心に、ミニマルでチープな機械的なビートとそれにおちゃらけたパーティーラップが乗った曲が出てきた最初の時代だと思いますが、今回の選曲はその延長上にある音楽という感じです。

ミックスをつくる上でこだわった点

・タイムレスであること
・何度も聴けること
・ミックス全体のテンションが一貫していること
・ミックス全体の音色（おんしょく）が一貫していること
・下知識なしでも楽しめる

これは上の通りですね。
あまりにも目立つヒット曲とかキャッチーな曲、象徴的な曲を入れちゃうと時代性が強くなりすぎてしまって、例えば2022年にはもう新鮮さが損なわれて聴けなくなってしまう、かけれなくなってしまう、そういうことにならないようにあえて大ヒット曲は抜きました。そのほうが長く聴けるので。大ヒット曲はプレイリストの方にだけ入れてあります。

全体のテンションも上下しないように、ほとんどストーリー仕立てにしていません。最初から最後まで全部ほぼ同じテンション。全曲フロアが一番ホットなタイミングでかけられる曲（のはず）です。その中でも微妙にストーリーはつけてるんですけどね。
ミックス全体がまるで１つの曲のようにまとまっている感じを意識しました。

なので、同じフロアでかけられる曲でもクールダウンしたタイミングでしか使えない曲とか全体になじまない曲はプレイリストだけに入れてあります。

あとは下知識なしでも楽しめるということも意識しています。
元からアーティストとかサンプリングソースを知っているからアガるという曲はほとんど入れてないです。知っていればより楽しめる曲もありますが、別にそれを知らなくても聴感だけで楽しめる内容になっているはずです。

プロデューサー

スタジオで作業するOGパーカー（OG Parker）（右）

ヒップホップを聴く上で「プロデューサー」の存在は非常に重要です。
プロデューサーにも色々なタイプがありますが、ほとんどは「ビートをつくる人」「トラックをつくる人」です。

この人たちがいてこそ皆さんが日常で親しんでいるヒップホップのサウンドが生まれるわけです。
ヒップホップ＝ラッパーだけではないんですよね。

プロデューサーの名前はほとんどの場合「アーティスト名」のところには表示されていませんが、曲の「クレジット」を見ることで確認することができます。今回のミックスの中でも複数の曲にまたがってトラック制作をしていたり、このミックスに含まれない曲でも2021年に数多くのトラックを提供していたプロデューサーが何名かいて、こういったプロデューサーたちが2021年の音を陰ながらクリエイトしていたわけです。

アメリカにはラッパーだけではなくプロデューサーも山のようにいて、下に挙げたプロデューサー以外にも数多くのプロデューサーたちがトラックメイキングに貢献しています。

・OG Parker
・Tee Romano
・BankRollGotIt
・FNZ
・YamieZimmer

プロデューサーもチェックしてみることによって、より深くヒップホップが楽しめると思います。

サンプリングネタ

タイガ（Tyga）の “Mrs. Bubblegum” のサンプリングソースのD4L “Laffy Taffy” が収録されているアルバム（2005年）

ヒップホップの曲において、「サンプリング」も非常に重要な要素です。
「過去の曲の一部や全体を使う」手法のことですが、今回のミックスの中にもサンプリングが使用されている曲がいくつかあります。まるまる使っている曲はもはや「カバー」と言ってもいいかもしれませんね。

Track	Artist	Original	Artist	Year
Mrs. Bubblegum	Tyga	Laffy Taffy	D4L	2005
Poke It Out	Wale, J.Cole, Cool & Dre	Vivrant Things	Q-Tip	1999
Roaring 20s	Flo Milli	–	–	–
Boyz	Jesy Nelson, Nicki Minaj	Bad Boy For Life	P. Diddy, Black Rob, Mark Curry	2001
Life of A P	ALLBLACK, Kossisko	Mystery of Love	Mr. Fingers	1986
Chicken Wings	Haze Milli	–	–	–

僕自身2000年代前半のヒップホップが好きという色眼鏡もかかっていますが、最近はこの時代の曲のサンプリングが多い気がして非常に熱いです。

90年代とかだとファンクやジャズの１フレーズをサンプリングしたりする形が主流でしたが、最近はサンプリングの仕方がガラッと変わっている感じがして、ヒップホップのちょっと古い曲のビートをそのまま丸ごと使うみたいな形になってきています。

こういったサンプリングの「ネタ選び」やその「使い方」もヒップホップをより楽しむ上で重要な要素です。

今回のミックスで使っている曲はほとんどサンプリング系のトラックではないですが、さりげなくこういう部分の「熱さ」も意識していたりします。

（MRMYX presents… Best Hip Hop / R&B songs of 2021 のプレイリストにもサンプリング系の良い曲がいくつも入ってるのでそちらのチェックもぜひ。）

日本語ラップ、アジア

韓国系アメリカ人のオードリー・ヌナ（Audrey Nuna）

最近は日本語ラップやアジア系のラッパーのスキルが非常に上がってきている気がします。
一昔前だと僕個人的にはクラブでかけられる日本語ラップはほとんど存在していませんでしたが、最近は音楽的にクオリティーの高い日本語ラップが増えてきている気がします。

またアジア系のアメリカ人などもヒップホップに限らずクオリティーの高い曲をリリースしています。
自分と同じ黄色人種の人たちがグローバルな音楽のフィールドで活躍しているのを見ると非常に刺激になりますね。
まあ、アジア系 “アメリカ人” だと結局言語は「英語」なんですが、「日本語」中心のラッパーがクオリティーの高い曲を作っているのは本当に日本語ラップの未来を感じます。
日本語でできないことはないんだなと。

今回のミックスにも海外の曲に混ぜても遜色のない日本語ラップ、アジア系のアーティストの曲も入れてあります。
ぜひアジア系のヒップホップにも注目していただきたいです。
今後の進化も非常に楽しみです。

トラックリスト

NUMBER	TRACK	ARTIST
1	Batman	LPB Poody
2	Batman (Remix)	LPB Poody, Lil Wayne, Moneybagg Yo
3	Talkin’ Bout	Loui, Saweetie
4	BESITO	BIA, G Herbo
5	Moves	Kidd Kenn, Rico Nasty
6	Wig! (Remix)	Alus, Cakes da Killa
7	Haha (Please Be Kind)	KyleYouMadeThat, Justis Bratt
8	Tuned In Freestyle	Megan Thee Stallion
9	Important!	Big Havi, KyleYouMadeThat
10	CAN’T TOUCH THIS	BIA
11	Drop	Yo Gotti, DaBaby
12	Mrs. Bubblegum	Tyga
13	Poof Be Gone	KyleYouMadeThat, Yung Baby Tate, Yvette, Cheerlebridee
14	House Party	DCG BROTHERS, Internet Money
15	PBJ	Tay Money
16	Walk It Throw It 2.0	Kwandough, lil.eearl, Cico P
17	B4	Kidd Kenn
18	Poke	Rubi Rose
19	Risky	Saweetie, Drakeo the Ruler
20	SMA	Kayla Nicole
21	spy?	WHOKILLEDXIX
22	Rock Wit Me	HXLLYWOOD
23	Sneaky Link Chicago	HXLLYWOOD, G Herbo, Queen Key
24	Megan Monday Freestyle	Megan Thee Stallion
25	Shit In Da Boof	Lil’Yukichi, Lord Narf, Ripparachie
26	TWORK	Rubi Rose
27	Eat It	Megan Thee Stallion
28	Toot That	Erica Banks, DreamDoll, BeatKings
29	Roaring 20s	Flo Milli
30	Bundles	Kayla Nicole, Taylor Girlz
31	Top Gyal	Soaky Siren
32	WHOLE LOTTA MONEY (Remix)	BIA, Nicki Minaj
33	Cool Kids	Audrey Nuna
34	Opp Stoppa	YBN Nahmir, 21 Savage
35	WAVEBODY	JP THE WAVY, OZworld, LEX
36	Victory	DVBBS, YBN Nahmir
37	Moonwalk	chillpill, YBN Nahmir, Cousin Stizz, Teejayx6
38	Hot	YamieZimmer, $moke OG, Henny K, SANTAWORLDVIEW
39	Poke It Out	Wale, J. Cole, Cool & Dre

使用機材

Pioneer DDJ-SB3-S, PCDJ, serato, MacBook Pro

ということで、色々と補足情報をまとめましたが、ぜひ読むだけで終わりにしないで音楽そのものを聴いてみてほしいです。
「ジャンルに関係なく良い音楽、良いDJミックスを聴きたい」という方のことは高確率で満足してもらえる自信があります。

なぜなら2021年のヒップホップは本当に良い曲がたくさん出ていて熱かったからです。
ぜひチェックしてみてください。

では！