こんにちは、ミスターミックス(MRMYX)です。
この記事ではジェイZ(Jay-Z)(ジェイズィー)のオススメ曲を紹介します。
オススメ曲50選をSpotifyのプレイリストにまとめてあるので、Spotifyで聴きたい方は早速そちらでどうぞ。
この50曲を聴いておけばジェイZの重要な曲はまるっと完璧にわかります。
がむしゃらに全作品を聴いていくよりも、まずこの50曲をチェックしてから聴いていけば重要作を聴き逃すことはないでしょう。
流行りすたりに関係なく、一生聴けるジェイZクラシックスです。
サクッとジェイZの曲を知りたいだけの人にとっても、このプレイリストは最高の案内となるはずです。
▶︎ JAY-Z THE BEST: TOP 50 SONGS (selected by MRMYX)
この記事では、プレイリストに入れた50曲の中から10曲だけYouTubeで紹介します。
ジェイZは重要な曲、良い曲が多すぎて10曲じゃ紹介し切れるわけがないのですが、その中でもトップ10を、さらに、この記事を読んでいる方は「ジェイZって誰?」「ジェイZって何がすごいの?」と思っている層が多いことを想定して、特に「聴きやすさ重視」で紹介します。
ミュージシャン、ラッパーとしてだけでなく、セレブ、有名人、ミリオネア、ビヨンセの旦那さんとしても有名であるジェイZの曲はヒップホップ好きでなくともある程度おさえておきたいですよね。
Spotify最高なので使ってない人は絶対使った方がいいですが、Spotifyなしでも最低限この10曲さえチェックしておけばジェイZの基本中の基本はバッチリ把握できます。
これを聴いて「ジェイZいいな!」「ジェイZかっこいいな!」と思った方はできればプレイリストでもっと色々聴いてみてください。
それではどうぞ。
Jay-Z, The 45 King, Annie – Hard Knock Life (Ghetto Anthem) (1998)
ジェイZの代表曲中の代表曲です。
ミュージカル、映画の「アニー(Annie)」の劇中歌をサンプリングしており、ポップで聴きやすい曲調でありながらヒップホップ度数も非常に高く(渋い)、「全ヒップホップ」「90年代ヒップホップ」という枠組みで見ても名曲中の名曲ですね。
「キスされる代わりに蹴っ飛ばされる、ハードな人生なの」と歌うアニーの歌と重ねてジェイZも自分自身や周りの人たちの「ハードな人生」や、そこから抜け出して「ニューヨークで最もイカした車に乗ってる」ことなどをラップします。
最高なトラックのプロデュースは45キング(フォーティーファイブキング)(The 45 King)。
Beyonce, Jay-Z – Deja Vu (2006)
この曲の2年後に結婚することとなるビヨンセ(Beyonce)とジェイZのコラボソング。
これ、僕と同じゆとり世代くらいの人で聴いたことない人いるんですかね。
どこかで必ず耳にしたことがあるであろう超有名な曲です。
ファンキーなベースやホーンを基調とした2000年代らしいポップチューン。
ビヨンセのソウルフルな歌声、圧倒的な歌唱力、耳に残るメロディー、そしてユニークで派手なトラックとこんなに釣り合うラップができるラッパーがジェイZ以外に存在するでしょうか。
日本では渡辺直美のモノマネでも有名になった “Crazy In Love” (2003) もこの2人のコンビネーションです。
セットで聴いておきましょう。
Jay-Z, Alicia Keys – Empire State Of Mind (2009)
ビヨンセの次の世代の歌姫、アリシア・キーズ(Alicia Keys)とコラボレーションした大ヒット曲です。
2000年代後半にリリースされた、「ヒップホップ世代のニューヨーク賛美歌」みたいな曲ですね。
これも僕世代で聴いたことない人いないですよね?
絶対にどこかで耳にしたことがあるはず。
ジェイZの余裕のあるラップは、脱力したり力んだり、まさに「トラックの上で遊んでいる」かのよう。
このラップを聴いてるとスタジオでラップしているジェイZの姿が生々しく目に浮かびます。
Jay-Z, Kanye West, The Jackson 5 – Izzo (H.O.V.A.) (2001)
この曲もジェイZの代表曲中の代表曲で、1番か2番にしてもいいくらいの超名曲です。
ただ、今回の曲順は「聴きやすさ重視」で並べているので、ビヨンセやアリシア・キーズにはポップさで敵わないなということでこの位置に。
普通に聴いただけだとすぐにわからないと思いますが、このトラックはジャクソン5(The Jackson 5)の “I Want You Back” がサンプリングされてつくられています。
トラックメイカーはまだ裏方のみだった頃のカニエ・ウエスト(Kanye West)。
カニエとは、この後もいくつもの曲を共につくり、2011年にはコンビとしてのアルバムを出すほどの仲になります。
Jay-Z, Kanye West, Hit-Boy – Niggas In Paris (2011)
ジェイZとカニエの2人の名義でリリースしたアルバム “Watch The Throne” (2011) のリードシングル的な曲です。
ヒップホップのパーティーとかに行くといまだにかけているDJがよくいますね。
「2011年のヒップホップ」のプレイリストをつくるとしたら誰がつくってもトップ5には入ってくる重要曲だと思います。
カニエは前作の “My Beautiful Dark Twisted Fantasy” (2010) でもかなり異次元にぶっ飛んでいたんですが、この曲(アルバム)以降はトレードマークだったサンプリングのソウルフルなイメージ、温かみのあるイメージをそぎ落としてソリッドで引き締まったクールでダークなサウンドの曲を多くリリースしていくようになります。
そのトラックにジェイZが完璧にハマってくるんですよね。
このコンビは最強だと思います。
今回の「ジェイZのベスト」というコンセプトのプレイリストでは入れることができなかったんですけど、”Watch The Throne” というアルバムは本当にヤバい曲だらけで、”That’s My Bitch”、”Welcome To The Jungle”、”New Day” あたりも非常にオススメです。
今の時代、CD買う人は少ないと思うんですけど、もしもCDを買うとしたらボーナストラックが入っているデラックス盤が非常にオススメです。このボーナストラックだけに “The Joy” っていうめちゃくちゃ良い曲が入ってるんですよね。
このアルバムにもジェイZの魅力がたっぷり詰まっていて、入れたい気持ちは山々なんですが、このあたりの曲は「ジェイZ」単体というより、「カニエ&ジェイZ」になっちゃうんですよね…。
入れすぎるとカニエ濃度が高くなっちゃうので、完全に分けて、別でまた紹介した方がいいかなと思ったので、今回はあまり入れてません。
でも、”Niggas In Paris” を聴いて、「この系統好きだな」と思った方は、この “Watch The Throne” というアルバムも聴いてみることをオススメします。
Jay-Z, Linkin Park – Numb / Encore (2004)
これは僕が中学生の頃、ジェイZという存在を知り、そして「海外のヒップホップ」を聴いた最初の曲なんですよね。
なのでめちゃくちゃ思い出深いです。(「マイアミバイス(Miami Vice)」(2006) という映画があってそれのテーマソングになってたのをきっかけに聴きました。)
曲自体は、リンキンパーク(Linkin Park)というバンドとジェイZの曲のマッシュアップで、ライブ映像とメイキング映像付きのミニアルバム( Collision Course )がリリースされています。
それぞれのオリジナル曲を組み合わせて(”Numb / Encore” の場合は、リンキンパークの “Numb” と ジェイZの “Encore” )1つの曲にし、計6曲がつくられました。
“Encore” (2003) という曲に関しては、ジェイZのオリジナルよりもこの “Numb / Encore” の方が完成形と思えるくらいドンピシャの組み合わせでかっこいいです。
ロックとヒップホップの組み合わせについて、80年代の金字塔がランDMC & エアロスミス(Run-D.M.C. & Aerosmith)の “Walk This Way” (1986) 、90年代がベック(Beck)だとすると、2000年代は間違いなくこの曲(アルバム)でしょうね。
Justin Timberlake, Jay-Z, Timbaland – Suit & Tie (2013)
この曲は2013年にリリースされた、ジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)とのコラボ曲です。
基本的にポップで親しみやすい曲調でありながらも、トラックのプロデュースがティンバランド(Timbaland)によるものとなっており、どことなくテック感のあるビートで2013年にマッチしたポップソングだったと思います。
ジェイZがそんなに目立ってる曲ではないですが、ラップが入ることによって曲が甘くなりすぎない効果が出ているのと、曲全体として非常に聴きやすいので「ジェイZ入門」としては良いかなと思います。
Rihanna, Jay-Z – Umbrella (2007)
これはリアーナ(Rihanna)とのコラボです。
これも超有名な曲なので聴いたことある人多いですよねきっと。
ビヨンセといい、アリシア・キーズといい、リンキン・パークといい、ジャスティンといい、このリアーナといい、ジェイZはコラボするアーティストがめちゃくちゃ華やかですね。
他のラッパーと違うところはこういうところだったりもします。
しかも、改めてジェイZのフィーチャリング系の曲をチェックしてみると、やたらと数が多いわけではなく、ピンポイントで重要な曲に登場していたりして、少ない打数で大きな存在感を発揮しているという、頭脳派ラッパーなんですよねやっぱり。
(この曲なんてイントロしか登場してないですからね。それでこの存在感。)
こうやって、「ヒップホップ外」のアーティストたちとコラボすることによって、ジェイZの知名度というのは確実に大多数の他のラッパーよりも広がっていると思います。
単に音楽的に優れているだけでなく、より自分自身を世の中に広げていく、戦略的であるという部分もジェイZの特徴の1つだと思います。
ただしこの曲の場合は、リアーナという大型新人に対して、業界のベテランであるジェイZが太鼓判を押す意味合いでラップしてたみたいですけどね。(ニーヨ(Ne-Yo)とかもそんな感じ。)
Jay-Z, Nas, Pharrell, Timbaland, Swizz Beatz – BBC (2013)
この曲は、参加メンバーは超豪華なんですが、曲としては一気に渋くなります。
一切ポップ要素はない感じで、ただただヒップホップなんですが、「出演メンバーの豪華さでポップ・ミュージックになってる」みたいな、かなり異次元な曲ですね。
とにかく参加メンバーがすご過ぎる。
ラップはナズ(Nas)とジェイZという、90年代から活躍する2010年代現役ラッパーの二大巨頭という組み合わせ。
それだけでも豪華なのに、さらにプロデュースがファレル(Pharrell)、ティンバランド、ジャスティン・ティンバーレイク、そしておそらく声でスウィズ・ビーツ(Swizz Beatz)とビヨンセも登場していると思います。
90年代からずっとジェイZをトラック面でサポートし続けてきたメンバー勢揃いみたいなありえないくらい豪華なメンバーです。ジェイZのキャリアの集大成みたいな曲ですね。
ナズもめちゃくちゃ偉大なラッパーですが、ナズだけじゃこのメンバーは集まらないですね。
ジェイZだからこそつくれた曲、この世でジェイZにしかつくれない曲、本当にそういう曲だと思います。
この曲が収録されてるアルバムのリリースは韓国の電子機器メーカー サムスン(Samsung)のプロモーションと掛け合わせて行われてたんですが、その時のプロモーションビデオがアルバムのメイキング映像になっていて、この曲の制作風景の一部を見ることができるので、その動画も貼っておきますね。
このメンバーが1つのスタジオに集合して、曲を作っているという状況、本当にヤバイです。
ちなみに、動画内に登場する白ひげの仙人みたいなおっちゃんはリック・ルービン(Rick Rubin)という人で、ランDMCとかビースティー・ボーイズ(Beastie Boys)をプロデュースしてきたヒップホップの超・大レジェンドです。
Jay-Z, Mary J. Blige – Can’t Knock The Hustle (1996)
最後の1曲です。(曲は0:24から始まります。)
ここまで、かなりポップみを重視して選んできましたが、90年代ヒップホップの名盤としても名高いファーストアルバムから1曲も選ばないのはちょっとまずいなということで、そこからの1曲です。
この曲もジェイZの超代表曲のひとつですね。
ちょっと渋いですが、めちゃくちゃ良くないですかね。こういうのを本当は聴いて欲しいんですよね。
90年代を代表するR&BシンガーのメアリーJブライジ(Mary J. Blige)がフックを歌う、かなりクールな90年代ニューヨークヒップホップです。
アルバムの中には他にも良い曲だらけで、「ジェイZはこれ1枚で充分」という人も多いですね。
ということで、以上となります。
いかがでしたでしょうか。
この10曲はかなり厳選してますが、やっぱりたった10曲じゃ紹介し尽くせないんですよね。
なので、この10曲で「ジェイZ気に入った!」「もっと聴いてみたい!」という方は、ぜひプレイリスト本体の方も全曲聴いていただけるとめちゃくちゃ嬉しいです。
その50曲の方も厳選されてますからね。
全曲細かく解説できるくらい濃厚なセレクトです。
部分的につまみ食いでもいいですし、まあ全部聴いてもらえたらめちゃくちゃ嬉しいんですが、少しだけでもジェイZの魅力が伝われば幸いです。
序盤は「わかりやすさ重視」「入りやすさ重視」で選曲してますが、個人的には20曲目超えてくらいからどんどん楽しくなってきます。
この辺が気に入ってくれると特に嬉しいですね。
そして39曲目からラストまではひたすらスイート系トラックでまとめてあります。チルい感じ、エモい感じ、甘い感じ。
Spotifyを使っている方はこのプレイリストを忘れないようにぜひ保存もしておいてください。
♡ボタンを押すと自分のライブラリーに保存できるので。
それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ジェイZミュージック、お楽しみください。では。
Spotify Playlist ▶︎ JAY-Z THE BEST: TOP 50 SONGS (selected by MRMYX)
※補足事項として、プレイリストにドクター・ドレー(Dr. Dre)の “Still D.R.E.” が入っているのですが、間違いではありません。この曲、実は「リリックをジェイZが書いている」という伝説的エピソードがあるんですよね。
“Still D.R.E.” といえば、西海岸ヒップホップのトップ3に入るレベルの「ウェッサイの代表曲中の代表曲」なんですけど、そのリリックを東海岸のキングが書いてるというとんでもない曲なんですよね、実は。いわゆる「ゴーストライター」というやつです。
なのでこれもジェイZの非常に重要な作品ということで入れてあります。
あとは、”Numbers On The Boards” もわかりづらいんですけど、曲中でジェイZの昔の曲のトラックとラップが丸ごとサンプリングされて出てくるところがあって、かなり斬新でインパクトのある使われ方がされています。ほんの一瞬しか出てこないんですけど、存在感すごいんですよね、たったそれだけでも。なので入れてあります。あとはその曲自体もめちゃくちゃいいですし。
また、こういう曲を入れることによって、過去の作品に再び光を当てることができるという面もありますね。
すみませんあともう1点。
“Dead President II” という曲はジェイZの非常に重要な、有名な曲の1つなんですが、これだけは抜いてます。この曲好きじゃないんですよね…。曲調が悲しげというか。でもこれくらいだと思いますよ。「この曲入れてないの???」みたいなのは。それ以外は多分全部入ってます。
最後の最後に…。
この50曲にジェイZの良いところ、大事なところはギュッと凝縮されていると思いますが、「これはトップ50には入れられないな〜」みたいな「佳作」は抜けてる曲も結構あります。
まあ、そういう曲はコアなリスナー以外は聴かなくても大丈夫っちゃ大丈夫なんですけど、「ジェイZめっちゃいいな」と思って僕が紹介した50曲以外にも関心が湧いたという場合は、アルバムとか客演している曲も全部聴いてみるのもいいと思います。
逆にそういう渋い曲にこそジェイZのカッコ良さってすごい出てたりするんですよね〜。
ただ、あくまでこのプレイリストが対象としてるのは「すでにジェイZが好きな人」ではなくて、「これからジェイZを好きになるかもしれない人」なんですよね。
なので、まずは好きになってもらいたいんですよね。好きになったら勝手にディープなところまで聴くと思うので。
ということで、このプレイリストを「ジェイZ入門」「ジェイZガイド」として使ってもらえたら、非常に嬉しいです。では!
ー MRMYX(ミスターミックス)
関連記事